外付けポータブルSSDで動画編集時の転送速度をHDDと比較検証!

外付けSUNDISKポータブルSSD をUSBでPCに接続した設置例

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 写真や動画編集、PCのSSD化に伴い外付けストレージの需要が増加中。DaVinci Resolve17で4K 12Bit 24fps Cinema DNG(RAW)のデータサイズの大きいファイルでSanDiskポータブルSSDのパフォーマンスやHDDとの比較検証。外付け用のポータブルSSDをオススメする理由は快適さと手軽さ。外付けSSD(ソリッドステートドライブ)を使ったら、もうHDD(ハードディスク)には戻れない…。HDDは本当に不要か?。筆者目線でそれぞれのメリット、デメリットと今後のストレージの選び方について紹介。

以前、フォルダ間 同期で管理も楽々…外付けHDDハードディスク「I-O DATA」をパソコンに設置の記事を掲載しましたが、最近は動画編集の作業が増え新たに外付け用にポータブルSSDを購入。これがとても快適なのだ。現在、外付けHDDを使っている方、ポータブルSSDを購入するか悩んでいる方は是非ご覧ください。

I-O DATA HDDハードディスク フォルダ間 同期で管理も楽々…外付けHDDハードディスク「I-O DATA」をパソコンに設置

PC(パソコン)のストレージはSSDが主流

近年はPCのストレージもSSD化が進んでおり、今ではHDDのPCを探す方が大変なくらいです。SSD化されたPCは電源を入れると瞬時に起動すると言っても良いほど、HDDに比べると起動がすこぶる速い。雲泥の差です。CPUなどの性能が上がっているのもありますが、ストレージがHDDからSSD化されたことが大きな要因とも言えます。もちろん、パソコン内で管理しているファイルを扱うような編集作業も快適になったのは言うまでもありません。今後もパソコンのSSD化はどんどん進んでいくことでしょう。

SSDはまだまだ高価

とは言え、SSDはまだまだ価格が高い。市販されているノートパソコンは256MB 512MB 1TB 2TBなどありますが、手頃な価格帯となると256MB 512MBまでに抑えないと厳しい印象。筆者が1,2ヶ月前に購入したM1 Mac Mini 「M1 Mac mini」に乗り換えてみた|動画編集に使えるコスパ最強パソコン も同様です。

appleシリコン搭載「M1 Mac mini 」パソコン 「M1 Mac mini 」に乗り換えてみた|動画編集に使えるコスパ最強パソコン

M1 Mac miniの場合ですと、最安値のモデルが256MBですが、これを基準にSSDを512MBにする場合:20,000円の価格アップ。1TBが40,000円アップ、2TBが80,000円アップ。増設用のSSD(2TB)より、M1 Mac miniの256MB(72,800円)が安いとは。。。それだけSSDの価格がまだ高価だと言うことなのでしょう。ちなみに筆者が購入したのが512MB。

本当は、1TBくらいは欲しいと思っていましたが、予算の都合で妥協。少し後悔しています。個人的にはどんな方でもストレスなく作業したり、アプリや一時ファイル、最小限のファイル管理を考えるならば、512MBはあった方が良いと思っています。WEBやSNS閲覧、あとエクセルやワードの簡単なオフィスソフトを使用するだけであれば、256MBに妥協するのもありかもしれません。

ストレージ容量/転送速度も要求される

写真も高解像度化やRAW撮影される方が増えたリ、最近はYouTubeなどの影響で動画を撮影・編集する方も増えています。ファイルサイズも大きくなり、ファイル管理、編集中の一時ファイルのストレージ確保などストレスの少ない快適なPC環境を維持するには、256MBのストレージなんかで足りるはずもありません。動画を扱うようになれば、少なくとも1TB。2TBあっても十分とは言えなくなります。

DELL ノートパソコンに外付けSUNDISKポータブルSSD 2TB 設置例

SSDはHDDよりもデータなどRead/Writeが圧倒的に速いので、高解像度やRAWなどファイルサイズの大きな画像や動画を編集する場合にはサイズが大きければ大きいほど、その差は体感的にも顕著に現れてきます。以下にCMANのサイトより一部、引用しておりますのでご覧ください。

HDDによってもパフォーマンスに違いがあるように、SSDも同様にパフォーマンスには差があります。CMANで計測に使用されたSSDは一般PC用でRead 550MB/s Write 510MB/sですが、M1 MacBook Air(256GB SSD)のスコアは、「Read 2675 MB/s、Write 2190 MB/s (wccftechより)」です。Macの前モデルも速いSSDでしたが、さらに約2倍の速さ。M1 Macが高速なのはSSDの影響もあることでしょう。

もちろんM1 Macの凄さはSSDだけではなくCPU・GPUパフォーマンスによるものが大きいことに変わりはありませんが…。この情報を知ってしまうと、もう2万円頑張って1TBしても良かったのかなな?とも考えます。ただ価格が高いので悩ましいところです。

HDD/SSDの読み込み、書き込み比較
CPU : Intel Corei3-8350K 4.0GHz メモリ:16GB ,SerialATA600インターフェース
SerialATAケーブルを差し替えアクセス速度を計測。

SSD:一般PC用SSD(THNSNJ128GCSU)
HDD:エンタープライズHDDWD Gold(WD8003FRYZ),NAS用HDDSeagate IronWolf(ST1000VN002)、他にもNAS用HDD,一般PC用HDD、高速回転HDDを計測

比較結果
ダントツに「SSD」が速く「HDD」に比べ、シーケンシャルで2.3~8.9倍、ランダムアクセスで40~382倍となっています。
実際にパソコンの「HDD」を「SSD」に変更したところ、大幅に立ち上げ速度が速くなることを確認しています。

引用:CMAN

SSDのデメリット

SSDについて知らなかった方も、メリットを理解できてきたと思います。SSDはHDDと違いコンパクトであるというメリットもあります。この後で紹介する外付け用のポータブルSSDをご覧いただければ、その違いはお分かりになると思います。

一方でデメリットもあります。一つ高価であること。

二つ目SSDはHDDに比べ寿命が短いと言われております。その理由は同じ個所に上書きできる回数に限界があります。ただ、一般的な使い方であれば、5年以上利用も問題無いとも言われております。

確かにHDDは故障しなければかなり寿命が長いと言われていますが、外付けHDDも数年で壊れることも珍しいことではないようなので、筆者的にはこの点はデメリットとは言い切れません。

三つ目に、SSDは定期的に通電しないと中のデータが消えてしまうという性質があります。5~10年程度放置すると消えると言われていますので、間隔を空けすぎず定期的に使用するようにした方が良いでしょう。

※HDD、SSDの寿命については、製品の性能や個体差、用途、各々の扱い方により変わりますので、せめて取扱は正しく大事に扱いたいものです。

SUNDISK ポータブルSSD 2TB vs IO DATA HDD 6TBの外観サイズ比較画像

予算を抑えるなら外付けSSD

できることなら内部SSDの容量をなるべく大容量のPCにしておきたいところですが、予算的に厳しいと言うのが本音です。筆者も予算面から外付けSSDを購入することを前提にM1 Mac Miniは512MBに抑えて購入。内蔵SSDはアプリや必要最低限のファイルのみ管理し、現時点で85%は余力のある状態となっています。

筆者の用途から512MBのストレージは中途半端な容量とも言えるので、ここには基本ファイルを置かずに動画編集などの作業スペースとして空けてい

ちなみに筆者のカメラ「SIGMA fp」で撮影したCinema DNG(RAW)動画の場合、撮影した動画のサイズ(1回の動画編集に使うデータ)は500MB〜1.5TBくらいと、馬鹿でかいファイルサイズなので、本当ならM1 Mac miniの内蔵SSDに放り込んで編集するのがパフォーマンス的にはベストなのですが、512MBのSSDなんで足りません。ただ、動画編集の作業としては一時ファイルなどこの内蔵SSDの領域を使うようにしています。もちろんRAW動画でなければ、ファイルサイズからも余裕があるので、ここに放り込んで編集可能。

外付けSUNDISK ポータブルSSD 2TB

内蔵SSDは高価な上、仮に増設しても2TBがいいところ、パソコンも消耗品、先々の買い換えなど考えると内蔵SSDにお金かけ過ぎるのもどうなのか?と思うところもあり、外付けSSDで対応。ポータブルSSDでもM1 Macに近いスペックのデータ転送が可能な商品も販売されているので必要に迫られれば、高スペックなSSDのチョイスも可能。外付けSSDの方が安価に手に入るので価格的にもメリットもあります。さらに転送速度など抑えたスタンダードモデルなどであれば、さらに予算を抑えることも可能。

HDD(ハードディスク)は不要か?

これまでの説明からHDDは不要なのでは?という答えになりそうですが、HDDの魅力は低価格であること、SSDのストレージに関しては現在、常識的な価格帯で言えば〜2TBまでのラインナップから選ぶことになりますが、HDDであれば8GBぐらいまでは比較的安価に手に入れられます。外付けにせよ内蔵ストレージにせよSSDやHDDはデータ管理の面から万が一の不安はあります。このためバックアップは常にしておきたい。

IO DATA HDD 6TB外付けハードディスク

バックアップ用としてHDDを活用してみてはいかがでしょうか。筆者もバックアップ用や作業負荷の少ない(動作に影響しにくい)ファイルなどは、2台の6TBのHDDで管理しています。先々はHDDはバックアップ専用とし、普段作業をするファイルは全てSSDのみで管理したいと考えています。

ただ、HDDはファイルの数、量が増えればバックアップ等でコピーなどの転送時間もかかってしまうので、予算があれば全てSSDにしたいところですが…。使用する容量にもよりますが動画を扱わない方であれば、ポータブルSSDを2つ準備し同期させ同じファイルを2台で管理することでバックアップしながら運用できるようになります。

ファイルのバックアップや同期などの便利なソフトがありますので活用すれば、ファイル管理が簡単で楽にできます。筆者はSynk withを使用。無料で使えるソフトでお勧めです。インストール、使用方法はこちらSynk withのインストールと使い方からご覧ください。

Synk withのインストールと使い方 Synk withのインストールと使い方

外付けにおすすめのポータブルSSD

SSDは各メーカーから販売されており、各々のこだわりや好みのメーカーなどがありますので、どれが良いということは言いません。

ここでは筆者が使っている「SanDisk ポータブルSSD」を紹介します。 2020/11,12月より新しく発売されたモデル ポータブルSSD(最大転送速度:読み取り520MB/s USB3.2 Gen2x2[20Gb/秒] USB3.0 USB2.0)、 エクストリーム ポータブルSSD V2(最大転送速度:読み取り 1050MB/s、書き込み 1000MB/s。USB3.2 Gen2[10Gb/秒] USB3.0 USB2.0) 、エクストリーム プロ ポータブルSSD V2(最大転送速度:読み取り 2000MB/s、書き込み 2000MB/s USB3.2 Gen2x2[20Gb/秒] USB3.0 USB2.0)の転送速度の異なる仕様の3つのSSDがラインナップ。

前世代(前モデル)に比べスペック上は転送速度が2倍になっています。(実際のパフォーマンスは、どの程度高速になったかはわかりませんが…)。

SanDiskポータブルSSDについて

最大転送速度はもちろんですが、USBについても把握しておく必要があります。自分のPCのUSBがどれに対応しているかチェックも忘れずに。例えば高価なエクストリーム プロ ポータブルSSD V2を買っても、パソコンがUSB2.0しか対応していないのであれば、本来のパフォーマンスが出せません。

また、理論上はUSB3.0 or 3.1 gen1(5Gb/s)以上であれば、ここで紹介する、どのSSDでもパフォーマンスは発揮できることになりますが、実際のところは個体差や環境によっても変わるので、最上位のクストリーム プロ ポータブルSSD V2の場合は、できればUSB3.1 Gen2[10Gb/s]以上に対応したパソコン、環境で使用したいところです。と言うことでパソコンのUSBの確認も忘れずに。


以下にリンクを貼っておきますが、異なる内容の商品も表示される場合もあるようですので、ご購入をされる方は、商品内容が希望するもので間違いないか、よく確認の上ご購入ください。

SanDisk ポータブルSSD(最大転送速度:読み取り520MB/s USB 3.2 Gen 2×2) の1TBと2TB

SanDisk エクストリーム ポータブルSSD V2(最大転送速度:読み取り 1050MB/s、書き込み 1000MB/s。USB 3.2 Gen 2) の1TBと2TB

SanDisk エクストリーム プロ ポータブルSSD V2(最大転送速度:読み取り 2000MB/s、書き込み 2000MB/s USB 3.2 Gen 2×2) の1TBと2TB

なお、この記事は2021/02月に掲載しており、筆者が使用しているものはこちらの旧モデルです。モデルは下位モデルで「最大転送速度:550MB」の2TBを使用していますが、負荷のかかる4K動画編集でも十分に快適です。今後、パフォーマンス的に不満が出てきたらグレードアップも検討したいところですが、今のところは問題なさそう。

ちなみにニューモデルは「最大転送速度:520MB/s USB 3.2 Gen 2×2」とスペック的には30MB/s落ちています。

動画編集にてSSDとHDDで比較検証

実際に動画編集にてSSDとHDDで比較検証してみました。使用する動画は負荷のかかる4Kで実施。条件は以下の通りです。なお、検証は数値的なデータではなく筆者の体感的なものですので、ご了承ください。

  • 編集ソフト : DaVinci Resolve STUDIO 17
  • 使用PC : M1 Mac Mini SSD:512MB メモリ:16MB
  • 動画データ : 「4K 24fps All-I」 & 「4K 12Bit 24fps Cinema DNG(RAW)」

比較する外付けストレージは、SSDが「SanDiskポータブルSSDエクストリーム(2TB)【旧モデル】(最大転送速度:550MB/s USB3.1 Gen2)」、HDDが「I-O DATA EX-HDCZシリーズ EX-HD6CZ(6TB) (最大転送速度:不明 USB3.1 Gen1)」を使用し検証。

M1 Mac miniは4K動画でもサクサク動くとパフォーマンスの高さが評判のパソコンです。なお、編集ソフトのDaVinci Resolve17はプロが使用するほどの高機能でマシーンのスペックも要求されるソフトです。パソコンのパフォーマンス次第で、負荷が掛かり重くて、再生にカクつきが発生し、編集の支障となります。

そんなんときに、DaVinci Resolveにはキャッシュファイル化する機能があり、PC負荷を軽減し再生がスムーズにできます。以前使用してノートPCではこれでなんとか編集しておりましたが、それでも4Kではどうにもならないほど、再生はカクつきが起き、編集も大変でした。今回、検証するPCはパフォーマンスが良いので、キャッシュファイル化は行わずに検証しております。

4K 24fps All-Iのデータの場合

「SanDiskポータブルSSDエクストリーム(2TB)」も「I-O DATA EX-HD6CZ(6TB) HDD」の両方ともサクサクに再生、編集できている。全体的にほとんど差は感じませんが、「I-O DATA EX-HD6CZ(6TB) HDD」が稀に再生がカクつきが出るように感じる程度。カラーグレーディングやトランジションなどを付加していくと多少再生がカクついたりすることもあるが、双方で起こる症状なのでPCのパフォーマンスによるものと思われます。

4K 12Bit 24fps Cinema DNG(RAW)データの場合

All-IもGOPよりはサイズが大きくなるデータでしたが、さらにデータの大きい、いや馬鹿デカイ。。ファイルサイズのCinema DNG(RAW)で検証。 「I-O DATA EX-HD6CZ(6TB) HDD」では、再生はカクつきが頻繁に発生し、編集に支障が出るレベルでした。やはりデータサイズが大きいので市販の外付けHDDでは厳しいと思われます。

次に「SanDiskポータブルSSDエクストリーム(2TB)」の場合、たまに再生にカクつきは出ますが、再生、編集もサクサクと言ってもいいくらいに快適です。(このカクつき、SSDではなくPCのパフォーマンスによるものの可能性も否定できません。)流石に現時点で収録できるカメラは所持していないが、4K 60fpsのRAW動画ともなれば、SSD、PCの双方を含めたパフォーマンスでは影響が出るかもしれません。あくまでも想像でしかありませんが。

なお、Sigma fpは対応記録メディアとして、Samsung Portrable SSD T5(最大転送速度:540MB/s USB3.1 Gen2)を推奨しており、検証で使用したSanDiskポータブルSSDエクストリームと数字上は、ほぼ同じパフォーマンスです。このことから編集もこのレベルのSSDは必要と言うことであり、逆にこれだけあれば十分にパフォーマンスが出せると考えても良いうことにもなります。カラーグレーディングやトランジションなどを付加していくと多少、再生がカクついたりすることもあるが、これはPCのパフォーマンスによるものと思われます。

外付けSSDは買いか!?

まだまだ、SSDは高価で内蔵SSDよりも予算を抑えられる外付けの外部SSDは検討する価値のあるものだと考えます。4K動画などのパフォーマンスとしてもスタンダードなモデルで問題なく使えると言うのは嬉しい。外付けとなるので、USBでつなげた際の見た目やノートパソコンでの移動などの面から見ればデメリットはありますが、パソコン買い換えなどで必要な、面倒なバックアップが不要となりそのまま使用できること、買い換えのパソコンのSSDの容量も抑えて購入できるので価格面でのメリットもあります。それぞれに一長一短ありますが、検討するだけの価値はあると考えます。参考にして頂ければ幸いです。